太平洋セメント舗装ブロック工業会について

調査研究

インターロッキングブロックのすべり抵抗について

インターロッキングブロックのすべり抵抗は、一般にBPN値(すべり抵抗値)あるいはC.S.R(すべり抵抗係数)で評価されます。
 太平洋セメント舗装ブロック工業会では、会員会社よりインターロッキングブロックの提供を受け、すべり抵抗を測定しました。その結果、今回すべり抵抗を測定したインターロッキングブロックは、いずれもBNP値の規格値(歩行者系道路:40以上)およびC.S.Rの推奨値(案)(敷地内の通路:0.4以上)を満足しました。
 なお、C.S.Rの測定には、JIS A 1454「高分子系張り床材試験方法」に規定されているすべり試験機とほぼ同等の値を示すことが知られている携帯型すべり試験機を使用しました(※1)。以降、携帯型すべり試験機によって求めたすべり抵抗係数をC.S.R’と表記します。


ポータブルスキッドレジスタンステスター
(BPN値を測定する試験機)


携帯型すべり試験機
(C.S.R’を測定する試験機)

すべり抵抗の測定

測定結果を図1、図2に示します。

すべり抵抗の評価方法(BPN値とC.S.R)

 BPN値の試験方法は、「インターロッキングブロックのすべり抵抗試験方法-ポータブルスキッドレジスタンステスターによる-(JIPEA-TM-6)」に規定されています。一般社団法人インターロッキングブロック舗装技術協会(JIPEA)「インターロッキングブロック舗装設計施工要領」では、インターロッキングブロックの品質規格において、「すべり抵抗値(BPN値)は、歩行者系道路では40以上、その他は60以上とする。」と定めています。
 C.S.Rの試験方法は、JIS A 1454「高分子系張り床材試験方法」に規定されています。国土交通省「高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準」では、床の材料・仕上げは、社団法人日本建築学会材料施工委員会内外装工事運営委員会床工事WG『床の性能評価方法の概要と性能の推奨値(案)』を参考にして適切な材料・仕上げとすることが望ましいとしています。インターロッキングブロックが用いられるような「敷地内の通路」等では、C.S.R=0.4以上が推奨値(案)として示されています。

【参考文献】

※1 小野英哲:携帯型型床のすべり試験機(ONO・PPSM)の開発、日本建築学会構造系論文集、第585号、pp.51〜56、2004.11